Song of Robin Hood
Anne Malcolmson, Virginia Lee Burton
1948年コルデコットオナー受賞(絵本の大きな賞のようです)。
ロビンフッドの物語をめぐるバラッドに楽譜がついて、
バージニア・リー・バートンの美しい木口木版画が添えられてます。
モノクロなんですが、とっても精密で繊細で、ゴージャスで美しいのです。
バージニアはこの作品の制作に3年もかけたそう。
上の写真は、カバージャケットを取ったところ。凝ってます。
ジャケットを取るとこのように。
見返しも美しいです。右はアップです。こんなに精密。
写真はすべて、クリックすると別ウインドウで大きな写真が見られます。
ぜひ拡大画像でご覧ください。
扉も凝っています。周囲の小さい丸の中に描かれている小さな絵は、一つ一つ違います。
右がそのアップ。
扉の次のページ。構図がグラフィカルで面白い。
右はアップ。中央に見えるのは古いプレス機ですね。本当に細かい所まで表情が。
目次の装飾も美しい。右はバラッドと絵の構成。
楽譜も載っています。音楽に乗せた物語が、コマ送りのように。
右はアップ。少しずつ動きがあるのがわかります。
ダイナミックな構図のページ。こういう大きな絵もところどころに出てきます。
上の写真の、右ページの部分アップ。この緻密さ!
オールモノクロで、この豊かな表現。どのページもほんとうに綺麗。
バージニアは、テキスタイルデザインも手がけており、その工房がいまも存続しています。バージニア自身が作成したリノリウム版もたくさん残っているそうです。
下は、「MOE」のバージニア生誕100周年記念特集号(2009年9月号)のページ。
昨日紹介のチャップブックも、挿絵は木口木版でした。
一応付け加えておきますと、木口木版というのは、柘植等の固い木を輪切りに切り出した物に彫った版を、プレス機で刷ります。昔は活字と一緒に刷って、本の挿絵に多用されました。固く目の詰まった木を使うので、緻密な表現ができるのが特徴。
黒一色で緻密に表現された木版画には、多色の絵とは違った重厚さがあります。
黒って奥深い。
以上に紹介した写真は、本文のほんの一部です。ふんだんに絵が使われていてどれもとっても好きなので、抜粋するのに迷うくらいでした。
ぜひ、実物の絵本を手に取ってみてみてください。図書館によっては置いている所があります。(ちなみに大阪府下では2件ほどありました)
最寄りの図書館になければリクエストすれば取り寄せてもらえます。在住の都道府県内ならば1〜2週間で届きますが、他府県からの場合は送料を負担する必要がある場合があります。
洋書は無いことも多いですが、洋書でも絵本ならどこかの図書館が持っていることが多いし、新刊で買えるものなら買ってもらえることもあります。
図書館も大いに利用しましょう〜!
あ、もちろんこれ、新刊でも買えます。
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