アリスの国の不思議なお料理
ジョン・フィッシャー著/開高道子訳
文化出版局
物語のなかで登場する食べ物が印象に残っていることって多いですよね。
「思い出は食べ物とワンセット」と言う友人がいましたが、
記憶を呼び起こすファクターなのかもしれません。
物語を読み返すのとは別に、好きだったシーンを思い出しながら楽しめるのが
こんな、物語のクックブック。
アリスに登場するお料理やお菓子が、不思議なネーミングとレシピで紹介されています。
料理の名前を見れば、どんなシーンだったか思い出せます。
「お飲みなさいスープ」「二刀流きのこ」「ハートの女王さまのジャムタルト」「永遠にもらえないジャム」などなど…
料理の登場する部分の抜粋と挿絵が、レシピに添えられてます。
訳も良いです。
挿絵もふんだんに。
巻末に載っている「エチケットのためのヒント」、ちょっと皮肉っぽい文章が面白い。
これは1978年初版発行のもので、2004年にベストセラーズから再刊されています。
表紙は再刊の方が好きだなあ…
ついでに革表紙とかだと素敵なんだけどな。
表紙を改装してしまいたいところだが、元の形はやはり残しておきたいので
そうするならもう一冊同じのを手に入れてからでないと。
どれも実際に作ってみたことはありませんが、レシピ通りに作るとちゃんと出来上がるはず。レシピを読んでいると、実際に作らずとも頭の中で出来上がって見えてくる。でも架空のお話のなかのお料理なのに、不思議、ほんとうに食べることができるなんて。ちょっとアリスな気分になれます。
0 件のコメント:
コメントを投稿