先日紹介したチャップブックの復刻版と、ついでに小さな本を。
右上の黒い冊子:回文詩 心的奇天使/未生響 空中線書局刊
右下の小さな冊子3点(左から):
聖書のお話(Scripture Histories)
ダイヤモンドとひきがえる(Diamonds and Toads)
ジャックとジルとギルおくさん(Jack and Jill, and Old Dame Gill)
以上、ほるぷ出版 復刻オズボーンコレクション
中央:質問集/谷川俊太郎(書き下ろしによる叢書 草子8)
左:靴ふたつさん(GOODY TWO-SHOES)/ほるぷ出版 復刻オズボーンコレクション
チャップブックの実物をイメージするような本をいくつか。
本というほどのページ数はない、ごく薄い冊子です。
チャップブックの復刻版は、ほるぷ出版のオズボーンコレクションから。(古本で単一購入)
3点でワンセット。手のひらに乗るサイズです。
左の青い本、1825年F・ホールストン&サン刊。103×65mm、24ページ。
チャップブックの中では比較的長編(?)ですね。
「HISTORIES」とありますが、歴史に限らずこの時代では物語のことをヒストリーと言ったらしいです。小さいながら、木版画の挿絵も。
このように簡単に糸で綴じてあります。当時の物はこのように綴じてあったんでしょうか?
外側に結び目が出ると思いますが、紙を貼ってカバーしてあります。
奥の茶色い方も同様の仕立て。
右の茶色い本、「ダイヤモンドとひきがえる」1810年T・ブランダート刊。
99×60mm、16ページ。
木版がかわいいです。あっという間に読み進む文字量。
トップの写真の一番右下、「ジャックとジルとギルおくさん」1830年J・G・ラッシャー出版。100×68mm、16ページ。
カットしてなくて、平のまま折り畳んでいるだけです。開くとこのように。
読むときにカットすることになります。
上の折り畳んだだけの仕立てと同じなのが、谷川俊太郎の「質問集」(昭和53年発行)。
138×197mm、16ページ。すでにカットしてしまいましたが、こんな感じ。
青い巻きカバーに入っています。
チャップブックは、ハガキくらいのサイズが多かったようですから、
仕立て的に、これは結構イメージが近いのかも。
空中線書局の「回文詩 心的奇天使」。平紐で簡単に綴じてあります。
手帳みたい。68mm×106mm、本文36頁。
表紙の文字は透明箔。本文は簀目のはいった書簡紙。
ポケットに入れて、持ち歩きたい。
回文詩が一ページに一節ずつ。
50ページをこえるものはチャップブックとは呼ばないようですが、
ページ数が少なければ、サイズも本文の雰囲気もチャップブックっぽいので紹介します。
「靴ふたつさん」。152×98mm。
これはちゃんとした丸背の上製本、ホローバック。
このサイズがいい感じです。
本文は周りに余白があり、小さくまとまってますが、もしかしたら元はもっと小さい本だったのでしょうか…。
中身は先ほどのチャップブックぽいですが、
誰のものか不明の署名アリ。古本なので…。
オズボーンコレクションの復刻は、以前ここでも紹介しました。
本の原型みたいなこんな簡易な冊子も、また違った存在感がありますね。
ポケットやデスクの引き出しに入れて、ときどきそっと読みたくなるような。
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