2011/09/11

お酒にまつわる本


今日はお酒について書かれた本を、紹介します。
解説書的なものは除いていますが、線引きは微妙…

いい酒の、いい飲り方/森下賢一
世界の名酒と美食、なるほど面白誌/森下賢一
ソムリエを楽しむ/田崎真也
ビールな生活/喜多内 十三造
日本の名随筆 酒場/常盤新平(編
酒場正統派宣言/馬場啓一
洋酒天国 1〜3/開高健(監修
それでも飲まずにいらえない/開高健(編
ロマネ・コンティ一九三五年/開高健
対談 美酒について/吉行淳之介・開高健
地球はグラスのふちを回る/開高健


今日は珍しく、写真は記事トップの一点のみです。

お酒のことばっかりを書いたエッセイというのが、どのくらいあるのかよくわかりませんが、
タイトルをみてお酒の本とわかるものを続けて読んでいた時期がありました。
そのころは、飲酒量もやたら多かったような気が…

お酒というのは、何かとドラマがつきもので、エッセイにもなりやすいだろうと思います。
しかし、ここで上げた本のほとんどは、
お酒をこよなく愛する人がお酒そのものと酒場にスポットをあてた、まさに「酒呑みの本」。

「いい酒の、いい飲り方」の帯コピーを以下引用。

「世界中のいい酒を、知りたい、飲りたい、味わいたい。
独断と偏見、こだわりと愛に満ちた、ためになる酒の話、46本!」


これで酒呑みは「どれどれ」となるわけですね。
洋酒とカクテルについてのエッセイですが、
マニアの人がそれについて熱心に語るような感じで、あくまでもお酒が主役、
ドラマはその背後に見え隠れするくらいのもの。
この著者はほんとうにお酒が好きなんだろうなあ…お酒の持つ、物語性に惹かれるのかもしれません。

この中で特に印象に残っているのは「ミント・ジュレップ」。
ミント・ジュレップとは簡単に言うと、ミントと甘みで風味をととのえた酒(主流はバーボンだが各種アリ)をクラッシュアイスで冷たくして飲むというもの。アメリカではポピュラーなスタンダードカクテルなんだそうです。
このカクテル、どういうバリエーションがあって店によってレシピも違い、アメリカ人にとってこれがどういう酒なのか、といったことが累々と書かれている。ソウルフードという言葉がありますが、これはアメリカ人にとってのソウルカクテルなんだということがわかるのです。
この調子で、酒呑みの酒蘊蓄話がつづきます。

と、これを書きながらゴードンの炭酸割りを飲んでいます…

ちょっと脱線しますが、
いまなぜゴードンを飲んでいるかというと、先日「チャーリングクロス街84番地」という映画を観たから。本好きの人はまず気に入りそうな映画です。
劇中で、貧乏脚本家である主人公の女性が、脚本を書いたり本を読みながらよく飲んでいたのがゴードンです。当然(?)我が家にも常備。

***

開高健は食通・酒通で知られていますし、好きな作家でもあるので並べました。
「ロマネ・コンティ一九三五年」は、同タイトルの作品が収録された短編集ですね。お酒の本という訳ではありませんでした…
写真では並べるのを忘れていましたが、開高健なら「地球はグラスのふちを回る」を入れておかなければ。こちらはお酒についてのエッセイが中心です。

「日本の名随筆 酒」と「それでも飲まずにいられない」は、いろんな人が書いた作品が収録されているけど、まだまだたくさんあるはず。
またちょっと、さがしてみようかな。

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