Bucheinbände
Heinz Petersen
Akademische Druck- und Verlagsanstalt 1991
315pages
ずばり、「製本」についての本です。ご覧の通りドイツ語。
あるところでこの本のことを教えてもらって買ったんですが…
過日、あるワークショップに参加しました。
古式の製本方法を実際にやってみて学ぶという趣旨のものでした。
そこで教わった製本方法が、この本によるものだとのこと。
資料として良いらしく、珍しい本のようだったので、早速さがして入手したのでした。
A4位のサイズで、分厚くて重いです。殆どの図版がモノクロってどうよ。
子供の書きかた練習用でしょうか。黒板になっているものと思われます
右側は筒状の書物を入れて携行できるタイプ。
左は革で巻いてあるだけ?右は箱に綴じ付けてあります。
これも箱。右は百万塔ですね。これも本なんですね〜(こちらにも載っていた)
それにしてもこの無駄なレイアウト。写真は大きくて、細部まで十分にわかりやすいですけどね。
このように続いていきます。贅沢なページネーション。
しかし花切れの糸まできっちり見えます。以下、分解写真のようです。
こんなところを、こんなにアップで詳しく紹介ってなかなか無いです。
さらに続く…
右の写真、なんと豪勢な無駄、いや贅沢!
これは、表紙が布にくるまれていて、上のほうを帯(ベルト)に挟んで引っかけて、持ち歩くことができるもの。中身は聖書とか祈祷書なんかの類いだと思いますが、これを腰のベルトに引っかけてる絵も残っています。(この本の中にその図版あり)
いろいろな本の形。
仏壇みたいですね。ありがたい感じです。右側は変わった形。
本の形の箱です。お酒とグラスをセットできる。右は本の中に箱が。
で、ワークショップで作ったものの元になる資料はこれです。
革ひもを支持体にして本文を綴じ、支持体の余分をくるみ表紙の背にあけた穴から通して、
本文を表紙に接合します。
外側に出した支持体(革ひも)は、このように玉結びでとめておきます。
糊は使いません。
この写真ではわかりにくいですが、背の上下部分は革がすこし長めに余分をとってあります(上の資料図版にも)。これは背の角を保護する意味です。
表紙は一枚の革で本全体を巻きます。ひらくとこのように。
古代の書物は、使用する資材の質の関係で、きれいに閉じなかったようなので、
こうして巻いたり、留め具を使ったりするものが多かった、という話でした。
また、携帯することも多かったせいもあるようです。
ちなみに、私はドイツ語も読めませんので、テキストは読んでおりません。
この本を教えてくださった方も、スタッフ含めドイツ語の読める方はいないそうで、
テキストを打ち込んで自動翻訳で解読したそうです…。
それなら私にもできるわ。根気いりますけど…
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